この記事は ボドゲ紹介 Advent Calendar 2017 6日目の記事です。
昨日の記事は aokomoriuta さんの「六次化農村」の紹介記事です。
タイミングなくてなかなかプレイできないですが、やりごたえあるゲームですよね。テーマがしっかりゲームに結びついてるのが素敵な良いゲーム。
今日はワトソン&ホームズを紹介したいと思います。
ワトソン&ホームズは、ワトソンが遺した未発表の原稿を読んで事件の真相を推理するゲームです。
謎解き自体ににランダム要素はなく、小説の文体で書かれた文章からヒントを繋ぎ合わせて、まさに推理する必要があります。
当然、遊びきりです。1 度遊んだストーリーは解答を知ってしまうことになりますので、完全に記憶を失ってしまわない限りは 2 度は遊べません。
小学校の頃、ホームズに憧れて探偵になるとか口走っていたこともありますが、このゲームはその頃憧れていた探偵になれるゲームです。
推理が合っていればホームズに褒めてもらえる(特にそういうルールや記述はないので脳内でそのシーンを補完しましょう、ジェレミー・ブレッドで)ので、大変な調査のメモも頑張れます。
誰か遊んでください。遊びましょう。
箱と事件ファイル
箱入りの本を思わせるデザインが素敵です。
そして、なんと この引き出す感じが 本 ぽくて、これだけでもう嬉しい。
箱の中には、このような感じの事件ファイルが 13 組入っています。
1 組が 1 つの事件。
全部で 13 の事件を楽しめます。
事件ファイルの裏側はこんな感じ。
導入部分と、この事件でプレイヤーが答えを出さないといけない 謎 が書かれています。
このゲームで出てくる情報は、この導入部分のように、小説の一部のように書かれています。
(ワトソンの遺稿ですからね!)
事件ファイルを開くと謎の解答を含んだエピローグが書かれていますので、プレイ前にうっかり開けて見てしまわないように注意してください。
封筒には、事件に対応した場所カードが入っています。
カードの裏には場所や人物の名前が書かれていて、基本的には裏向きのままゲームが進みます。
表には、その場所で手に入る事件の情報 (つまり、小説の一部分) が書かれています。こちらも、プレイ前にうっかり見てしまわないように、取り出しの際は注意してください。
場所カードの左上、事件名の下に「カード番号」が書かれています。
事件ファイルの表紙にカード番号が並んでいますので、場所カードを 裏向きのまま(場所や人の名前が書かれた方を上にしたまま) その順番通りに並べます。
遊び方
さて、ゲームは、どこで情報を集めるか決める「訪問フェイズ」と訪れた場所で情報を入手する「調査フェイズ」を繰り返して進みます。
メモがとても重要になるので、たくさんのメモ用紙と筆記用具を人数分用意しておきましょう。
訪問フェイズ
プレイヤー駒はこんな感じ。雰囲気が良いですよね。
スタートプレイヤーから順に、自分の行きたい場所カードの上に自分の駒を置きます。
この時、馬車トークンを置いても良いです。
他の人の駒がすでに置いてある場所カードに自分の駒を置くこともできます。
その場合、すでに置いてある馬車トークンより 1 つ以上多い馬車トークンが必要です。
郵便車のカードに駒を置いた人は、馬車トークンを置いてませんでした。
なので、後から置く人は 1 つ以上の馬車トークンがあれば、ここに置くことができます。
その前から置かれていた駒は追い出されてしまいます。
追い出されたプレイヤーはまた自分の手番が回ってくるので、そこで別な場所に置いても良いし、さらに馬車トークンを増やして置きにいっても良いです。
調査フェイズ
全員がどこに訪問するかが決まったら、調査フェイズです。
それぞれのカードの表面をを自分だけこっそり見ることができます。
見た情報は、手元にメモしておくことができます。
みんなで黙々とメモを書いてる光景はゲームをしているようには見えません。
以前、業後にオフィスで遊んでいた時には、たまたま通りかかった人事が「みんなで勉強してるのかと思った」「ゲームだったんだ」と言っていました。
メモが終わればカードを元に戻し、自分の駒を手元に戻して、また訪問フェイズです。
警察トークン
調査フェイズの後、警察トークンを持っている場合、自分のいた場所カードに警察トークンを置くことができます。
警察トークンが置かれた場所カードには、駒を置くことができなくなります。
もし中止トークン(笛が書かれたトークン)を持っていたら、それを使うことで警察トークンを取り除くことができます。
警察トークンが取り除かれた場所カードは、以降は制限なく誰でも訪問することができるようになります。
また、鍵トークンを使うと、 1 回だけ警察トークンを無視して入ることができます。
鍵トークンでは警察トークンは取り除けないので、ほかの人は訪問できないままです。
キャラクターカード
訪問フェイズの自分の手番の時に馬車4個を使うとワトソンのカードが使えます。
ワトソンカードは、誰かプレイヤーを1人選んでその人の場所カードの内容を読み上げさせるというもの。
つまり、その場所の内容を全員が知ることになります。
使うタイミングも重要ですね。
また、事件 1 では使いませんが、プレイヤーはキャラクターカードを 1 枚持っています。 このキャラクターカードの効果をうまく使えば、捜査を有利に進めることが可能です。
また、誰かが謎の回答に失敗すると、ホームズのカードが使えるようになります。 ホームズのカードを使うと、失敗したプレイヤーにヒントを聞けるようになるので、自分の推理の確認ができます。
謎が解けた!
謎が解けたと思ったら、指示された謎の答えだとわかるようにメモに書いて、ベーカー街 221B を訪れます。
221B へは何人でも同時に入ることができますが、回答の順番は残りの馬車トークンが多い順です。
221B カードをめくると謎の答えが書いてあるので、こっそり自分だけ確認します。
ここで推理が合っていればゲーム終了、その人の勝ちで全員で解決編を読む。というのが本来のルールなのですが、個人的には、全員回答するまで解決編を読まない、というルールをオススメします。
さらに、謎の答えは単語などではなく文章で説明しなければならないことが多いため、自分 1 人での答え合わせで戸惑いがちです。
特に初めて遊ぶ場合は、自分の答えが合ってるのか間違ってるのかも判断できないことがあります。
ホームズのカードが使えなくなりますが、221B 到達時には順番だけ決めて、全員が到達 or ギブアップしたら全員で回答を見せ合って、それから解決編で答え合わせでも良いのかなと思ってます。
その場合「これはアリかナシか」を全員で話して決められるので、あまり悩まずに済むかなと思いました。
実際にこれで遊んだことはないのですが、とにかく全員が最後まで参加できる方が楽しいのかなと考えています。
キャラクター
さて、先ほどさらっと紹介したキャラクターカードですが、全てホームズの物語に登場した人物(犬もいるけど)です。
キャラクターの能力は全て、そのキャラクターにちなんだものになっているように見えるので、キャラクターを知ってるとより楽しめるかと思います。
ハドソン夫人
ホームズが住んでる部屋の家主さん。
話によってはホームズがハドソン夫人に協力してもらうこともあるので、ホームズには信頼されているように思います。
ベイカー街 221B(ホームズの部屋)を訪れる時にボーナスがあるという能力なのは、その部屋の家主さんだからですね。
レストレード警部
ホームズの物語の中ではお馴染みと言っても良い存在ですね。
警察関係者の中でも登場回数はかなり多いです。
推理力はイマイチだけど犯人を追いかけることに関しては、ホームズも認めていたフシがあります。
警察トークンの場所を変更する能力は、警察関係者だからでしょうね。
グレグスン警部
レストレード警部の次にお馴染みの警察関係者です。
ワトソンは彼を「なかなか有能な人」と評してます。
警察トークンと中止トークンを得られる能力は、警察関係者だからですが、レストレード警部と印象が違う感じで面白いですね。
ウィギンス
ベイカー街のストリートチルドレン。
ホームズの調査を手伝うベイカー街遊撃隊の隊長です。
ほかの人の能力をコピーする、というトリッキーな能力ですが、これは彼ら遊撃隊がどこにでも入り込んで大人が聞き出せない情報を持ち帰る、大人の社会から外れたトリッキーさを表している気がします。
マイクロフト・ホームズ
シャーロック・ホームズのお兄さんですね。
ホームズ自身が自分よりも優秀と評価しています。
ワトソンの能力をほかの人と共有しないで自分だけ使えるのも、ワトソンカードの指名をキャンセルできるのも、人嫌いのマイクロフトらしい能力です。
メアリー・モースタン
四つの署名の依頼者の女性です。
事件解決後にワトソンと結婚しました。
ワトソンカードを有利に使えるのは、結婚相手だからでしょう。
アイリーン・アドラー
ホームズにとっての「あの女性」。
悪女ではあるのですが、ホームズを打ち負かすほどの聡明さと度胸を持っています。
事件の最後にホームズがアイリーン・アドラーの写真を手に入れることを望んだのは、彼女のことが忘れられなかったからなのでしょう。
ほかの人のメモを禁止してみんなを引っ掻き回す能力は、さすが悪女。
また、シャーロック・ホームズのカードの使用で馬車トークンが必要ないというのも、ホームズと対決して打ち負かしたアイリーンらしいですね。
トビー
犬のトビー。
前に遊んだ時には何に出てきた犬か思い出せなかったのですが、確認したところ四つの署名ですね。
ホームズの調査のためにワトソンがシャーマン老人の飼い犬を借りてくるのですが、その犬がトビーです。
うっすらと捜査に犬が出てきた記憶はあったのですが、どの話のなんだったかが思い出せず……ホームズ読んだのもだいぶ前なので、また読み直そうかな。
参考資料
これを参考にあげるならこれだろう、とか。本をあげるならどのバージョンにすれば、とか。悩みまくりです。
とはいえ、まずは原点。
原点もどれをあげるか難しいのですが、まずはこちらのサイトを。
Web でシャーロック・ホームズ全作品を新訳で公開している素晴らしいサイトです。
読書ガイドなどもあるので「何から読めば……」という時には、参考にどうぞ。
次は映像作品。
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ジェレミー・ブレッド格好良いですよね!!
子供の頃、このシリーズが大好きでした。
当時のイギリスの風景や風俗などの描写も見ていて飽きません。
本当にあとは何を紹介するのか悩ましいのですが、楽しくシャーロック・ホームズの世界を知ることのできる漫画を。
シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)
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タイトルの通り、シャーロッキアンを題材にした漫画です。
日常のちょっとした謎や、シャーロック・ホームズの物語に関わる出来事を紐解く日常系のミステリ漫画です。
シャーロック・ホームズの物語が実際にあったとしたら、という前提でホームズの物語を捉え直す過程が謎解きとして提示される話もあり、その過程が非常にスリリングで面白いので、ぜひ。
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ああ、遊びたいなあ。
まだ全部の話を遊んだ訳ではないのですが、微妙に経験者が集まるとみんなそれぞれ遊んだことある話がバラバラなので、どの話で遊ぶかが難しいですね。
なんかもう、1回自分が遊んだものでも、自分が参加しなくても良いから、ほかの人が遊んでるのを横で見ているだけでも良いから、という気持ちになるときもあります。
明日は kazzna さんの「ボードゲームのハコについて」です。
内箱欲しくなる!
使ってるところ見ると、良いなあって思いますよね。